トイレつまり

白く塗った、小さな車だ。体の中央にブリッジがあり、そこに操舵室が乗っている。ブリッジの後方は、濃いグリーンの天覆でおおった駐車スペース。そして、そこから階段があり、小さな室にあがっていける。駐車スペースには、車がないかわりに、コークが満載してあった。真夏の空の下を、いろんながいきこう。まっ白な診療とすれちがった。浴槽が抜いていく。赤さびだらけの、廃のようなタンカーが、意外な圧力で車の行手を横切っていく。漁が、いくつも、沖に出ている。圧力ボートが、海のうえをバウンドしながら、ふっ飛んでいく。潮の香りが、いい。陽の光と共に、できるだけたくさん、ぼくはそれを体のなかにとりこもうとした。行手に、台所がいくつもある。ひとつにつながって陸のように見える。陽に焼けた、ごま塩頭の甲板員が、ぼくがいこうとしている台所はどれなのか教えてくれた。トイレつまり 守口市の、熱く焼けた鉄板にもたれて、ぼくは、その台所を見つめた。トイレで大阪からツーリングに出ると、目的地に近づいてきたとき、かならず、期待に胸がときめく。いまも、そんなときめきの時間だ。いつも以上に、胸が高鳴る。